小説「ダ・ヴィンチ・コード下」ダン・ブラウン
上巻の勢いのまま、下巻も読了。綿密に書かれていてとても面白い作品でした。
この本はキリスト教と聖杯探求がメインテーマとなっています。
イエスは神の子ではなく人の子で、イエスとマリアは夫婦で、聖杯は物体ではなく聖なる女性を示す。キリスト教の今点を覆すような内容だからこそ、しっかりとした説明は必要ですが、うんちく盛りだくさん!なので、宗教や歴史に興味ある人でないと途中からうっとおしくなってくるかもしれませんね。「英国妖異譚」シリーズで鍛えられていたので大丈夫でしたが(笑)
ちなみに、「ダ・ヴィンチ・コード」というタイトルですが、下巻は途中からダ・ヴィンチのことをすっかり忘れるくらい存在感が薄くなっていました。むしろ次から次へと、随所に謎を仕込んでいたソニエール館長が素晴らしいです!ロバートやソフィー一緒になってソニエール館長の謎を解いていくのが、ワクワクし、爽快な気持ちになりました。
前作「天使と悪魔」も気になるので、また借りてこようと思います。
それにしても、アリンガローサ司教とシラスを不憫に思ったのは私だけでしょうか?特にシラスがかわいそうでした…あんなに一生懸命だったのにね。あの狂信っぷり盲目っぷりがたまらなく好きでした。